2005.06.04
Moderncaster #002
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- Neck : 1 piece Maple
- Fingerboard :Brazilian Rosewood (7-1/4'')
- Scale : 25.4"
- Fret : Jim Dunlop 6230
- Tuner : Gotoh 6連 Kluson Type Side Hall Pegu Nickel
- Nut : Bone
- Body Top : Center 2 piece Ash
- Body Back : 1 piece Mahogany
- Pick Up : Lindy Fralin Blues Special Set with Base Plate
- Contorol : 1 Volume 2 Tone 5way Selector
- Bridge : Callaham Vintage S Model
- Finish : Fiesta Red (All Lacquer)
- Strings : D'addrio EXL-110 (10-46)
「Stevie Ray Vaughanが生きてたら!?・・・こんなストラト・タイプを弾いてもらいたかった。」と、サイケデリズム的願望を込めて製作したのが「モダンキャスター #002」です。
音の立上がり(アタック)に優れ、プレーン弦はブライトでファットな音色に、ラウンド弦は鉄弦臭くタイトでかつ重たいテキサス・サウンドが出るよう設定し製作しました。
予め、SRVが好んで使用していたゲージとは異なる、一般的に普及率の高い10〜46のセット弦を張り使用する事を目的にしていたので、材の選定にあたり気を付けた点は、「テキサスの荒くれ者的なサウンドを意識するあまり、アタック音やキンキンした不快な高音域ばかりが耳に付き、結果としてペラペラで肉薄な音になり過ぎないよう注意する」でした。そのため、ボディは「モダンキャスター #001」の材のプライ比率を参考とし、トップは#001より+2mm程厚く仕上げた「ノーザン・ハード・アッシュ」を、バック材には粘りの有る中&低域を演出するためにと、更にトップに貼ったアッシュの音色を重く&太く際立たせる事を目的に「マホガニー」を使用しました。ネック材にはスタンダードで若干太めな握りの「メイプル」を使用し、指板には「フラット貼りのハカランダ(クレイ・ドット)」を使用しました。PUは、ヴィンテージ・タイプより若干ゲインが高く、ファットでミッド&ローが強調されたリンディー・フレイリンの「ブルース・スペシャルのハイブリッド・セット(リアPUには、ベース・プレート付属)」を搭載。ハード・ウェアには、音質や材質、そしてビスの1本に至まで遊びが無く完成度の高い「カラハム」のパーツを採用。アッセンブリにはクライオ処理が施されたパーツ類を搭載。フィニッシュは、ヴィンテージ・ギターでも使われ、音響効果に優れているニトロセルロース・ラッカーを使用しました。
完成後のサウンド・チェックの結果、上記の内容に合致する思惑通りの音色が得られる事が出来ました。この「モダンキャスター #002」、木部のマッチングに秘密があるのとPUのゲインが若干高いため、通常のヴィンテージ・タイプ・ストラトと比較すると、アンプのヴォリューム位置を同じ設定で使用しても、ピッキング・ニュアンス(強弱)により、クリアーな音色から若干ドライヴ掛かった腰のあるクランチ・サウンドまで演出できてしまうという、「もしSRVが生きていたら…そしてこのギターに触れる機会があったならば…きっと彼に気に入って掻きむしってくれただろう?」と感じるくらい、非常に気持ちのいい逸品に仕上げる事が出来ました。
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